モラルハラスメント

◆相談実績2000件 女性のモラハラ被害専門の心理士です◆

モラルハラスメント-
この言葉を聞いた事があるでしょうか?

「ハラスメント」と言うと「嫌がらせ」と訳される事が多いですが、モラルハラスメントについては「嫌がらせ」と言う表現は不適切に感じます。

モラルハラスメント、それは精神的な「虐待」です。

ここ数年で少しずつ社会に広まり始めた言葉ですが、被害に対する理解も正しく広がっているかと言うと、そう言い切れない現実があります。しかしそれでも、知る事は気付きへの大きな一歩となります。
「私の苦しみには名前があった!」
と。

モラルハラスメントという言葉を知ったなら、そこから正しい情報と知識、学びに繋がって、ご自分が望む未来を手に入れて頂きたいと願っています。

 

◆自分がモラハラ被害を受けていると知ったら?◆

私はこれまで2000件にのぼる夫からモラハラ被害を受けている女性のご相談やカウンセリングをして来ました。

そこで学んだことは、「モラハラ加害者はそう簡単に変わらない」と言う現実です。よって私は「モラハラは治らない」スタンスでクライアントの女性達をサポートしています。

「夫のモラハラは治りますか?」

ほぼ毎日、特に初回相談の女性達から聞かれる質問です。これについては上記の通り、「私は”モラハラは治らない”と考えている」事を丁寧に説明しています。

しかし、私自身が「モラハラ加害者は治らない」と考えている事と、クライアントの女性達が離婚や別居を選ぶかどうかは、別の話です。

ご相談に来て下さった女性たちに私から離婚や別居をすすめる事ありません。みなさんがご自分のペースで考え、決めるサポートをするまでです。「ここに相談に行ったら絶対離婚しなくてはならない」という事はありませんから、まずは自分の心の中にため込み続けた苦しみを手放す為に、リラックスしてお話ししにいらして下さればと思っています。

 

◆モラルハラスメントとは?◆

モラルハラスメントとは暴力/支配の一形態とされ、DVにも含まれます。
このサイトでは夫婦間における女性のモラルハラスメント被害を専門に扱っていますので、夫が加害者、妻が被害者としてご説明します。

(なおモラルハラスメント自体は人間が複数おり人間関係が生じる場面ではどこでも起こりうることで、かつ、男女どちらも加害者に、また被害者になりうる暴力です)

例えば夫が妻に対して肉体的暴力を振るった時、それはDVと認識されます。しかしDVの中で特に「モラルハラスメント」と区別して使う時は、そこに肉体的暴力は含まれません。精神的な支配や虐待を指します。

モラルハラスメントが最初に社会問題として扱われたのはフランスでした。
その後、フランスの精神科医マリー・フランス・イルゴイエンヌの著書「モラルハラスメント-人を傷つけずにはいられない」によって日本に広がり始めた経緯があります。

モラルハラスメントが厄介な点は、肉体的暴力の様に分かりやすい証拠が残らない点です。被害が理解されにくい点は、モラハラ被害の大きな特徴のひとつです。
暴力による出血やアザがあれば、調停などでもその被害を理解してもらいやすいです。しかし精神的な暴力によってできた心の傷は、外から見てもわかりません。見えない傷なだけに自分自身で「どんなふうに出来た、どんな風に痛い、どんな傷か」を説明しなくてはなりません。どんなに心が傷つき混乱している状態であっても、です。

 

◆モラハラ加害者ってどんな人?◆

ここでも弊事務所で扱いの多い「モラハラ夫と被害者妻」のパターンで説明させて頂きます。

2000件にものぼるご相談をお受けする中で、モラハラする夫(以下「モラ夫」と言う)には一定の共通点がある事がわかりました。

 

・外面が良い
→これによって最初は「優しい人」と思い結婚してしまうケースが多いです。
また周囲の人間も加害者が見せる「ソトの顔」しか知らない場合は
「良い旦那さんね」「優しい旦那さんでうらやましいわ」
等と言われる為、ますます被害者が周囲に相談しにくい環境となる場合もあります。

 

・平気で嘘をつく
→嘘をつく為、建設的な話合いを持つ事が難しいです。ついさっき自分が言った事ですら「言っていない」と言ったり、さらに自分のついた嘘がまるで真実であるかの様に行動する事もあります。「うちのモラ夫はまるで呼吸するように嘘をつく」とは、ご相談者さまから良くお聞きすることです。

 

・食事に対する執着
→まるでホテルの様な食事を毎食要求したり、食事の品数、タイミングなど細かい「自分ルール」を持っているケースが多いです。

 

・自分を特別な人間と思い込み、周囲にもそう認識して接する事を要求する
→例えば仕事でまだ何ら実績を残していないのに、自分は有能で仕事も出来ると思い込み、周囲に対して有能な人間として扱う事を要求します。

 

・本当に有能な人間には取り入るか、避けるか、激しくこき下ろす
→「この人には敵わない」とモラ夫が判断した相手に対し、親しくすることでモラ夫にメリットがある場合は取り入ろうと必死になります。例えば会社の上司に対して忠実に言う事を聞き「一番可愛がられる部下になる」為の努力を惜しみません。

もし有能な人物が同僚、同期などで「自分と比較される対象」である場合、モラ夫は激しく嫉妬することが多いです。しかしその同期が本当に優秀で敵わないと認識すると、自分が能力で劣っている事がばれない様にその同期とはなるべく距離を置き、陰ではひどい悪口を言う、と言うモラ夫には何人も出会ってきました。また、例えば妻が社交的で友人が多かったりすると、それすら嫉妬の対象になりモラ夫の攻撃先となる事が多いです。

 

・勝ち負けにこだわる
→相手が自分より上か下か、勝てるか勝てないかを瞬時に判断して接し方を変え
ます。また、仮に話合いを持とうとしてもすぐに勝ち負けにこだわる為、全く生産的な
結論に到ることが難しい点も特徴です。

 

・悪い事は他人のせいにする
→良かった事は自分のおかげだが、悪かったことは全て他人のせいにする。この場合最もとばっちりを食うのは妻、次は子どもです。

 

・自己正当化が激しい
→これは悪い事は人のせいにする事と繋がりますが、とにかく自分が悪くても認めません。言い訳が出来ない様な状況であっても「こんな状況を招いた周囲が悪い」となります。

 

・責任を負わされる事を嫌がる
→自分が選んで結婚した妻に対しても、さらには子どもに対しても責任を取る事を嫌がります。子どもに対しては全て妻の責任とし、離婚前に別居などをしても自分にとってメリットにならなければ生活費や養育費を出し渋ります。
仕事上でも何かトラブルがあると全て上司や同僚のせいにする為、一つの職場で長続きせず転職を繰り返すケースもあります。

 

・妻(や子ども)に対してのみ物凄くケチ

→お金が無い訳では無いのに妻子にかかる費用を物凄く出し渋る。少ない生活費しか渡さず、口では「足りなくなったら言え」と言いながら、実際に妻が「足りないから生活費を足して下さい」と言うと、アレコレ理由を付けて出さない。妻には過度の節約を要求しておきながら、モラ夫は毎日自由にコンビニで買い物してくる。このようなエピソードは良くお聞きします。

 

・共感力の欠如
→他人の痛みや悲しみに対し共感性に欠けます。
自分が少しでも熱を出すと大騒ぎして病人になるのに対し、妻や子どもが病気になるととたんに不機嫌になります。「パパが怒るから、具合悪いって言えなかった」と言ったお子さんもいました。

 

・要求は直接言わない
→自分がして欲しい事などは決して口に出さず、妻が察して動く事を要求します。妻に察してもらう為に使われるのは、不機嫌、無視、イライラしたオーラなどです。

 

・周囲を利用して追い詰める
→要求を直接言わない事とも繋がりますが、妻に対し「周りの人もお前の事変だって言ってたぞ」等のように、周囲の評判や交友関係を利用して追い詰める方法を取る事があります。

 

・生まれた家族内にモラハラ加害者がいる
→モラハラ加害者も、その生育家庭でモラハラやDVの被害に遭っている
ケースがあります。

 

◆モラハラが子どもに与える影響◆

 

特にモラ夫を持つ妻の方のご相談やカウンセリングを行っていて、みなさんが、そして私自身も最も危惧していることの一つは、お子さんへの影響です。

夫婦と言う、本来であれば信頼や愛情、尊重を基盤に成り立つべき関係の中にモラハラと言う暴力や支配がある事は、異常です。ですが、子どもは生まれてすぐに親を批判的に見たり、自分の家庭環境を周囲と比べて客観的に判断する能力は持っていません。モラハラの存在する家庭で育つ子どもにとっては、その環境が普通になってしまうのです。

 

子どもは家族から一番最初の人間関係を学びます。

が、その家庭にモラルハラスメントが存在する場合どうなるでしょうか?

これまで扱ってきたケースでは、モラ夫を怒らせない為に、機嫌良く過ごしてもらう為にと、妻は一方的な我慢と努力、気遣いを強いられています。
意見がぶつかった時にお互いの意見を尊重しながら譲り合って解決するという事はなく、勝ち負けにこだわり建設的な話し合いができない事もモラ夫の特徴です。100%モラ夫の言う通りにするか、そうできない時は「俺(モラ夫)はもう知らないからお前(妻)が全部責任を取れよ!」と突き放されるかのどちらかであることが多いです。

これが続くと妻は、モラ夫の怒りが怖いのと、モラ夫を説得したり意見を聞いてもらう事について疲れ果ててしまい、家庭の安全を守るためにもモラ夫の言い分を受け入れるようになります。自分が悪くないと思っても、モラ夫の機嫌を直す為に妻はモラ夫に謝る様になったりもします。

 

この状況を子どもに見せ続けていたら、子どもは正しいパートナー関係や譲り合い、尊重などについて、残念ながら学ぶことができないでしょう。

他者と意見がぶつかった時にどの様にお互いを尊重し合いながら解決するのか、周囲の多様な意見を受け入れながら、しかし自分の意見もしっかり持ち主張すること、これらは子どもの頃からの自己主張や尊重、折り合いなどを学び続ける事で身に着けていくものです。

*以下、順次更新していきます